コラム

Column
2023.12.26

売り手側における「トップ面談・基本合意契約の締結」のプロセス

まず、買い手からのトップ面談提案に対し、迅速な日程調整と入念な事前準備が必要です。
これには想定Q&Aの作成や必要資料の収集が含まれ、特にスケジュール調整は
買い手の熱量が損なわれない様迅速な対応が求められます。

次に、トップ面談が1回から複数回行われ、お互いの企業文化やビジョン
経営者の人柄などが確認されます。

この段階では金額や条件の直接交渉は避け、仲介者を通して行われることが推奨されます。
その後、買い手がM&A/事業承継を前向きに進めたい旨を示す「意向表明書」
が提出されることがあるが、これは必須ではなく、条件の明確化が重要です。

最終的に、取引条件に概ね合意した場合、「基本合意書」が締結され
M&A/事業承継の具体的な条件やスケジュールが調整されます。

基本合意書の締結後は、デューデリジェンスの実施に移行します。

これは、売り手が提供した情報や資料を詳細に調査・分析する段階であり
双方の合意が得られれば最終的な契約へと進みます。

デューデリジェンスにおいては、法的・財務的な側面だけでなく
事業戦略や人事、リスク面なども含まれます。

デューデリジェンスの結果次第で交渉や条件が変動する可能性があります。

基本合意書の締結後、最終契約の手続きに進む前に
買い手候補とのコミュニケーションが不可欠です。

特に条件やスケジュールについての最終的な確認や合意形成が求められます。

この段階での円滑なコミュニケーションが、取引の成功に向けた重要な要素となります。

基本合意書を締結した後は、基本的に1社のみと交渉することになります。

最終契約の締結では、法的な専門家やアドバイザーの協力が欠かせません。
契約書の詳細な内容や法的拘束力に関する事項がクリアになるよう
専門家のアドバイスを仰ぎながら進めるべきです。

また、契約書に含まれる条件や義務を十分に理解し
双方が納得できる形で契約を締結することが肝要です。

この段階での交渉は慎重かつ冷静に行うべきで
相手方との信頼関係を損なわないよう心掛けましょう。

契約が締結されれば、事業の引継ぎや移行のプロセスに進むこととなります。
十分な調整と計画が必要ですが、円滑な引継ぎが成功への鍵となります。